
「VR元年」と呼ばれた2016年以来、多くのVRゴーグルやVRゲームが発売されています。
しかし、依然としてVRに「敷居の高さ」を感じる人も多いはず。VRに興味があっても、
- 値段が高そう
- セットアップが大変そう
- ヲタク向けの商品なのでは?
という印象があるせいで、VRに中々手が出せないのは勿体ないですよね。
現在では、スマートフォンが1台あれば簡単にVR体験が可能で、その他にも、初心者でも手頃な価格で購入できるVRヘッドセットが複数発売されています。
- VRゴーグルの選び方
- おすすめ目的別VRゴール10選
この記事では、VRゴーグル利用歴3年を経験を活かし、現在市販されているVRゴーグルの種類を一通りご紹介すると共に、それぞれのデバイスの特徴や、価格についてもお伝えします!
Contents
誰でもVR体験が可能な時代に
VRというと、大きくて高額なデバイスを着けて、一部の専門家やゲーム好きが使用するオタク向けの機器…というのが一般的なイメージです。
しかし、最近では一般ユーザー向けのVRも数多く登場しており、簡単セットアップですぐに映画を観たり簡単なゲームを楽しむことも出来るディバイスも増えています。
学校授業にVRゴーグルが活用されるケースも世界的に増えており、更なる利用拡大が予想されます。
VRは特別なものではなく、誰もが使える「当たり前」の存在になりつつあることを理解しましょう。
スマホがあればVR体験ができる
「VRにちょっと興味があるけど、数万円もする機器を買うのは気が引ける」と考えるあなたは、まずはスマートフォンで気軽に体験できるVRがオススメです。
個別機器は後ほど紹介しますが、しっかりしたものでも価格は2,000~3,000円程度で購入できます。
使い方も簡単で、初心者や女性・機械操作が苦手な人でも容易に利用できます。
VR空間でジェットコースターに乗ったり、海の中を散歩したり、もしくは360度動画の臨場感のあるコンテンツを楽しんだり!
専用コンテンツが数多くリリースされているので安心です。
ワイヤレスと軽量化でより手軽に
また、もう少し本格的なVRを楽しみたいのであれば、ワイヤレスの一体型VRヘッドセットがオススメです。
現在、Oculus Goなどの一体型デバイスが複数発売されており、スマートフォンVRに比べてプレイできるゲームやコンテンツの数が圧倒的に多いです。
また、カバンに入れて外に持ち歩けるので、例えばネットカフェで一体型VRデバイスを着けて動画配信サービスを視たり等、様々な場面で使用できます。
一体型デバイスではこの他にも、コントローラーを使ってパズルなどのゲームをしたり、VR空間で人と会って話したり等、様々なことが出来ます。
セットアップも簡単で、箱から取り出してすぐに使えるのがメリットですね。
より高品質なVR体験が可能に
そして、現時点で最もハイクオリティなVRを楽しめるのが、有線型のVRです。
基本的にPCにケーブル接続して使用するため、スマートフォンVRや一体型VRデバイスに比べて圧倒的に性能が上がります。
例えば、トラッキングセンサーでユーザーの動きや位置を把握してVR内に反映することで、VR内でモノを掴んだり投げたり、絵を描いたりなど様々なことが出来ます。
こうした機器は導入費用が高くつくのが難点です。
VRヘッドセットに加えて高性能なGPUを搭載したゲーミングPCが必要になるので、主にハイエンドユーザー向けの選択肢になります。
目的に応じて値段は1,000円から5万円まで異なる
このように、VRは種類に応じて様々な選択肢がありますが、まずは自分の用途に見合ったところからスタートするのが良いでしょう。
VR初心者であれば、1,000円から始められるスマートフォンVRを試してみて、そこからワンランク上の一体型デバイスに移行してみるのもアリです。
一体型デバイスは価格も比較的安く、2万~4万円台で購入できます。
また、ハイエンドのPCVRであれば、機種にもよりますが、VRヘッドセットの価格帯は2万円~9万円台まで様々です。
VR体験の面白さはスマートフォンVRでも味わうことが出来るので、以下ではVRゴーグルの種類と、どのような選択肢があるかについてまとめてみます。
おすすめVRゴーグル10選!
この章では、現在市販されているVRゴーグルのうち、最も代表的なものを目的別に10種類選びました。
- Google Cardboard (1,000円)
- Samsung Gear VR(14,000円)
- Daydream View(12,000円)
- Oculus Go(25,000円)
- Oculus Quest(9月発売。未定)
- HTC Vive Focus(68,000円)
- Oculus Rift(45,000円)
- HTC Vive(75,000円)
- Windows Mixed Reality(40,000円)
- PlayStation VR(35,000円)
1,000円から始められるカードボードVRゴーグル
Google Cardboard
現在市販されているVRゴーグルで最も安価なのは、グーグルが開発した「Google Cardboard」というものです。
これはスマートフォンを差し込んで使用しますが、なんとゴーグルは段ボールで出来ています!
デバイスを手に持ったまま使用するのが基本なので、VRゴーグルというよりはビューワー(Viewer)という位置づけです。(ベルト付属でゴーグルとしても利用可能)
紙製なので組み立ても簡単で、価格も999円!
専用アプリをダウンロードすれば、360度映像などを手軽に楽しめるので、子供・友人へのプレゼントとしても人気です。
手軽にVRを楽しめるスマホVRゴーグル
もう少ししっかりとしたスマートフォンVRを楽しみたいのであれば、プラスチック製のVRゴーグルがオススメです。
こうしたVRゴーグルはアマゾンや楽天でも数多く発売されていますが、ゴーグルの構造は基本的には同じなので、どれを使ってみても大差はないと言えます。
ですが、最近ではリモコン付きのVRゴーグルも登場していますので、スマートフォンを差し込んだままコンテンツ操作が出来るタイプのほうが便利ですね。
Samsung Gear VR
スマートフォンVRの中でも最上級のデバイスが、サムスンとOculusが共同開発した「Gear VR」です。
Oculusとは、一般ユーザーが使えるVR機器を史上初めて開発したパイオニア企業ですが、Gear VRはスマートフォンVRの中で最も高品質なVR体験ができるデバイスとして、人気の高いVRゴーグルです。
このため、ゴーグルの価格も約1万円、コントローラー付きであれば約1万4,000円と高めですが、VR空間で本格的なシューティングやアクションゲーム、また高画質な映像コンテンツなどを楽しめます。
Gear VRはサムスンのGalaxyシリーズに対応しているので、対応機種をお持ちであれば一度導入を検討してみてはいかがでしょうか。
Daydream View
また、高品質なスマートフォンVRではこの他、グーグルが開発した「Daydream View」が挙げられます。
Daydream Viewは筐体が布製というユニークなゴーグルで、そのため装着感が快適で、付属のコントローラーを使って様々なコンテンツをプレイできます。
見た目がオシャレで使いやすく、価格は10,000円程度です。対応機種のGalaxyシリーズをお持ちであれば、すぐに使うことが出来ます。
高品質なVR体験ができる一体型VRヘッドセット
Oculus Go
もっと本格的なVRを手頃に楽しみたい!という方向けに、一体型VRヘッドセットでは最もポピュラーな「Oculus Go」が挙げられます。
Oculus GoではスマートフォンもPCも必要なく、デバイス単体のみで動作するので手軽に使えます。
また価格も、32GBモデルであれば約24,000円と、VRヘッドセットとしてはお手頃な価格です。スマートフォンVRよりも携帯性があり、様々な用途で使えます。
例えば、Oculus GoではNetflixとYouTubeが視聴可能で、シアターサイズの巨大スクリーンでお気に入りの動画やアニメを視聴できます。
デバイスを被るだけで映画館と同じ環境を手に入れられるので、一度VR視聴を体験すると、2Dスクリーンを使う気は二度と起きなくなってしまう程です。
Oculus Quest
より高性能な一体型VRヘッドセットとして、Oculusが2019年春に発売予定の「Oculus Quest」があります。
Oculus Questではトラッキングも可能で、ユーザーの腕の動きや身体の位置をそのままVR内に反映します。
従来では上位モデルでしかプレイ出来なかった様々なゲームがOculus Questの対応を発表しており、価格も399ドル(約44,000円、日本価格は未定)と若干値上がりします。
ですが、一体型VRデバイスでこのレベルのVR体験ができるのは現時点で史上初なので、要注目のデバイスです。
HTC Vive Focus
また、少しマイナーな例としては、HTCが開発した「HTC Vive Focus」が挙げられます。
こちらは主にビジネス用途での使用を想定しており、例えば従業員の研修などで同じVRコンテンツを同時に共有出来たりなど、ビジネスシーンでの使用に特化した機能を搭載しています。
価格は約67,000円と若干割高ですが、高画質な映像を表示できるなど、よりヘビーユース向けの一体型VRデバイスです。
身体ごとVRに没入できるハイエンドVR(PCVR)
Oculus Rift
ここまで、主に初心者の方でも簡単に扱えるVRヘッドセットをご紹介してきましたが、ここからはハイエンドのPCVR機器に話題を移しましょう。
PCVR機器の筆頭格に挙がるのが「Oculus Rift」。
2014年に最初の試作品が開発されて以来、一般ユーザーが実用レベルで使える史上初のVRヘッドセットとして知られています。
トリガーやボタンを搭載した2つのコントローラーとトラッキングセンサーが付属しており、VR空間での臨場感のあるゲームや、絵を描いたりデザインしたりなど、様々な場面で活用されています。
価格はVR機器一式のみであれば45,000円で、PCVR機器の中ではリーズナブルなデバイスです。
HTC Vive
そして、現行のPCVR機器の中で最も普及しているのが、「HTC Vive」です。
基本的なスペックはOculus Riftとあまり変わりませんが、HTC Viveでは接続に必要なケーブル数が少なく、またHTC ViveのほうがPCの要求スペックが若干低め、という点が挙げられます。
また、入手しやすいのはHTC Viveのほうで、家電量販店やアマゾンで購入できます。価格は、アマゾンでは約7万円ですが、トラッキングセンサー(ベースステーションと呼びます)を設置するためのスタンドが別途必要になります。
Windows Mixed Reality
また、上記2つの本格的なPCVR機器よりもライトユース向きなのが、「Windows Mixed Reality(WMR)」系のVRヘッドセットです。
WMRとはマイクロソフトが主導するVRのフォーマットで、同社が開発した基本デザインに基づいて、様々な企業が独自のVRヘッドセットを発売しています。
現在、AcerやHP、Dellやサムスン、富士通などの企業からWMRヘッドセットが発売されていますが、特徴として、トラッキングセンサーなどの周辺機器が必要なく、PCに接続するだけで簡単に使えます。
スペックと価格はメーカーによってバラつきがあり、2万円台~8万円台までと様々です。
PlayStation VR
最後に、PS4ユーザー向けにオススメのVRヘッドセット「PlayStation VR(PSVR)」をご紹介します。
PSVRは、PS4にケーブル接続して使用するデバイスで、PS Moveという2本のコントローラーが付属し、専用のカメラを設置してユーザーの動きをトラッキングします。
また、シューティングゲーム用のガンコントローラーも発売されるなどゲーム目的に特化したデバイスで、様々なヒット作VRゲームをプレイできます。
価格も35,000円とVRヘッドセットにしては手頃なので、PS4ユーザーであれば1台持っておいて損はないでしょう。
さいごに
VRと一口に言っても、スマートフォンVRからハイエンドのPCVRまで、様々な選択肢があります。
個人的な一番オススメなのはVRの能力をフルに体験できるPCVRですが、価格も高く、またセットアップも手間がかかります。
現在では、スマートフォンVRや一体型VRデバイスでも、PCVRに引けを取らない高品質なコンテンツがリリースされていますので、動画視聴がメインであれば、こうしたVRでも十分です。
VRならではの臨場感と没入感を、是非一度体験してみてください!
- Google Cardboard (1,000円)
- Samsung Gear VR(14,000円)
- Daydream View(12,000円)
- Oculus Go(25,000円)
- Oculus Quest(9月発売。未定)
- HTC Vive Focus(68,000円)
- Oculus Rift(45,000円)
- HTC Vive(75,000円)
- Windows Mixed Reality(40,000円)
- PlayStation VR(35,000円)